歯茎から半分表面が見えている半埋伏の親知らず抜歯です。半埋伏の親知らずは歯茎の隙間から細菌が入りやすく、歯茎の炎症や虫歯の原因となりやすいため特に悪さをしやすい親知らずです。
黄色い線は神経の通っている管を示します。レントゲンで神経の通っている管(下顎管)と親知らずが重なっていて境界が不明瞭です。親知らずと神経が近い場合は安全のためにCT撮影をして位置関係を確認します。CT画像では親知らずと下顎管が接しています。またレントゲンでは手前の歯に親知らずの頭が食い込んでいるように見えますが、CTでは問題ありませんでした。レントゲンは立体を平面に写し出すためCTにしないと立体的な位置関係がわかりにくいです。
この親知らずは埋伏した親知らずとしては比較的浅めですが、根っこが2根でしっかりしており神経とも接しているため抜歯の際に注意を要する症例です。
日付: 2017年6月15日 カテゴリ:親知らず症例 and tagged 半埋伏, 神経隣接, 親知らずの抜歯